 |
第50話 《土佐・・・》 |
 |
震災に揺れた故国にも再び巡り来たる春爛漫が通り過ぎた2カ月だった。 |
地域差はあるにしても、そこかしこで桜を愛でる宴が開かれていたようだ。昨年来我が国には哀しい出来事が多く、笑顔には程遠い切ない顔を見ることが多かった。春である『せめて輝け櫻華 涙涸らせて笑顔、蘇れ!』声高に叫びたいと思ったのは編者だけではあるまい。自粛自粛の昨今に四国土佐は高知の英断である。今年も『よさこい祭り』が弾けるようだ。『負けるなニッポン、挫けるな東北、俺達は頑張れる日本人!』なのである、せめてこのポスタ−からも弾ける不屈のチカラをもらって欲しい。 |
 |
 |
出典参照:『ほにほにWORLD: http://honiyayosakoi.seesaa.net/』 |
|
 |
【ここまで文責編集者】 |
 |
我々西日本で磯釣りを愛好する者にとって、土佐(高知県)の存在価値は計り知れない。西の宿毛、足摺を経て室戸から阿波鳴門境に係る長い海岸線には、様々な個性を持った磯が連なっている。この中で、特に我が友達が足繁く通うのが、南予西海から宿毛の鵜来島、水島群礁、沖の島、柏島等の西南地域である。この地域で底物でも大物を狙う彼らが、資材や情報を入手するのに高知市は欠かせない、物品、情報の最前線基地でもある。情報を入手するためには、前日から岡山経由で高知に入り、馴染みの小料理屋で、これも馴染みの地元の釣り師から最新情報を酒肴がてらに頂くのであるが、時として沈没・欠航の憂き目を見ることも少なく無い。まあ、酒の好みは別として、酒肴の旨さと人柄、飲みっぷりの良さは一級品の土地柄である。無理も有るまいと納得してしまう。 |
 |
 |
 |
初夏の声を聞き始めのこの時期は、グレ(尾長グレ)の大型が良く上がる。グレ釣りは、愛好家が多く、上物釣りの対象としては最上位になるだろう。釣り味も大変良い物だが、この時期には、タタキとして味わうには最高の旨味を持っている。 |
|
寒のグレも鍋友としては申し分無いが、この時期のグレのタタキは是非に味わって貰いたいものだ。土佐はカツオのタタキが有名であるが、大葉(青紫蘇)をツマにしたグレのタタキは、これに勝るとも劣らない土佐の旬味である、お試しあれ。 |
 |